はじめに (1)

このHPを開いた理由:

 2012年に第2次安倍政権が出来た後、韓国や中国を刺激し、その危険性を国内に向けて喧伝する言動が激しくなりました。その典型的なものは、自衛隊の戦闘機に乗って得意げに指を立てた写真です。それ首相が戦闘機に乗って見せるだけでも異常なのに、その戦闘機には731という番号が付いていました。

 731・・・知らない人にはただの数字ですが、1945年までの大戦争のことを知っている人にとっては、身の毛がよだつ数字です。もう大昔、1930年前後から−1945年の間ですが、日本は中国や米国など世界中を相手に無謀な戦争をしていました。(味方はドイツとイタリアだけ。すでに1911年には隣の韓国を併合していました。)中国の東北地方(北京の北からロシア(ソ連)との国境までの満州に日本の傀儡政権を作って、現地のみなさんを略奪、虐待していました。その非人道的行為の一つが、生きたまま人を解剖したり、わざと病原菌に感染させて細菌戦争ための開発をしたり、毒ガスの開発をしていた陸軍の731部隊(石井部隊)でした。731という番号は、その石井部隊を連想させる数字だからです。首相ともあろう人がそれを知らないはずはありません。知ったうえで、わざと731番号の戦闘機に乗って見せて中国、韓国を刺激したのです。米国の新聞は「ドイツの首相がナチスの制服を着て見せたのと同じだ」と書きました。

 上記のこと自体も筆者には、大きなショックでしたが、この写真に対して大きな反対行動が起こらなかったことは、もっと大きなショックでした。大学紛争が起きていた1970年代だったら、この写真ひとつだけでも首相に対するリコール運動が起きていたに違いありません。

 どうしてこんなこと(首相などのとんでもない言動)が許されるのだろう、それは過去の戦争に関する悲惨な経験が現在のみなさんに伝わっていないからに違いない、と思いました。

 若いみなさんはなんでも自由に、いままでにないことをやってみるべきです。でも、戦争だけは絶対にやってはいけないことです。このことをお伝えしようと思って、このホームページ(URL)を開設しました。

 このHPは、筆者が生きている限り、常に書き足し、書き直しを繰り返します。何回でも見てください。もし役に立つようでしたら、どこの部分でも自由にダウンロード、引用してください。

 

 どのような書き方をしたら、みなさんに読み続けていただけるか、工夫して書いてみます。

 

はじめに (2)

 戦争が好きな人なんていないと思いたいのですが、実は世の中には戦争が起こることを喜ぶひとたちもいるのです。たとえば、鉄砲や大砲、砲弾、戦車、軍艦などを作っている人たちです。戦争があれば武器が売れて儲かるからです。

 政治家には戦争が好きな人が多いようです。戦争になれば、反対派からうるさく言われることなく、好き放題ができるからです。そして、戦争に勝った英雄とし名を残したいからです。そして、政治家には戦争の被害がほとんど及ばないという事実もあります。戦争を好む政治家にとって、兵隊や市街地のひとびとが大けがをしたり死ぬことは、痛くもかゆくもないのです。

 戦争があるといいな、と思っている人たちは、いろいろな工夫をして世界のどこかで戦争が起こるようにしかけます。現在、アフガニスタンやイラクで続いている戦争も誰か(何らかの団体、集団)が仕組んだものにちがいありませんが、証拠を集めることは困難でしょう。(昔の戦争の中には仕組まれたものだったことがはっきりした戦争もあります。)

 

 戦争はじわじわと、気づかないうちに迫ってきます。2012年からの7年間で、すでに相当近づいていたと感じている人たちも沢山います。1941年12月に日本がハワイの真珠湾を奇襲攻撃して、対米国の戦争がはじまりましたが、その1年前には日本国内は静かで、東京が危なくなる戦争が起こると思っていた人は、ほとんどいませんでした。

 

 このHPには、戦争に関するいろいろなことを項目に分けて書きます。順序は気にしないで、ともかく読んでみてください。

 

はじめに (3)

 筆者がとても大事だとおもうことは、みなさんが、ご自分の頭で考えることです。誰かがこう言っているから、あるいはどこかにこう書いてあるから、ではなくて、自分で考えることが大事だと思います。ですから、筆者がこのHPに書くことも鵜呑みにしないで、「根拠となっている事件や人々の言動は本当なのか」、「そういう事実から結論を引き出す思考の方法は正しいのだろうか」と常に疑いながら読んでください。

 あることについて、すぐに直感的にこうするほうがいいだろう、と思うときと、そうではなくて、どうしたらいいか分からない時があります。

大事なことは、すぐにこうすべきだ、と感じた時にも、待てよ、違う答えがあるのではないかな、と考えてみることです。正反対のことも考えて,そのうえで、自分の意見をつくるのがいいのだと思います。

 この考えに沿って、このHPでは、ひとつの問題点を提示して、それへの筆者の答えを書いてみますが、できるだけ、反対の意見も書いてみます。みなさんは自分でどちらの意見を取るべきなのか、出来れば、そのどちらでもない、ご自分の意見を作ってください。

 

 もちろん、筆者は筆者と同じ意見の人が増えることを望んでいます。そのために自分の意見を強く書いて、それと反対の意見はだめだ、と強く書くことも手法としてあるのですが、それは「自分の頭で考えることが大事」という筆者の原理に反します。両案を書くと、おまえは何を言いたいだ、とも言われそうな気がしますが、その理由はここに書いた通りです。実は、もう老年の域に達した筆者でも、本当はどちらが将来のために正しいのか,分からないことのほうが多いのです。

 

はじめに (4)

 筆者は、理系のもと研究者です。退職後に政権のあぶない言動をみて、遅ればせながら沢山の戦争や政治の関する本を読み、このHPを始めました。研究者でしたが、政府の官僚の皆さんや新聞記者のみなさんと接触する経験も長かったですし、研究のためですが国際協定の交渉の経験もかなりあります。このHPに書くこと、言い方は国際的にも通用する内容、言い方であると思っています。(これからは国際的に通じる言動でなければいけないと強く思っています。)

 追記ですが、1970年代の大学紛争の時代に遭遇しましたが、大勢での激しい行動には同感できず、いわゆるノンポリでした。現在も自分は右翼でも左翼でもない中道だと思っています。(最近、米国の民主党が左翼だとトランプなどから言われているのを知って驚いています。そうだとすると筆者も左翼かもしれません。)